フーコー入門

フーコー入門 (ちくま新書)

フーコー入門 (ちくま新書)

読んだ。
本の内容とあんまり関係のない感想を書くが、世の中の進歩のひとつの背景は、認識・秩序の細分化であると思った。


同書において、古代においては、人間という概念も、生命という概念もなく、あるのは主体としての我々であり、自然であり、生物であったとされている。それが無機物・有機物の大分類からはじまって、動物界・脊索動物門・脊椎動物亜門・哺乳綱・サル目(霊長目)・真猿亜目・狭鼻下目・ヒト上科・ヒト科・ヒト属・ヒト種という非常に整理された分類に至るまで認識や秩序が細分化されていく中で、主体としてのヒトは、多くの学問を生み出してきたことだと思う。


細分化というトレンドは、細分化によって生まれた世界のなかにおいてもトレンドを形成し、また新しい世界の創出を担っている。(人間の認識できる)世界はそうしてひろがってきたのだなあと。


そんな中でぽつぽつでてくる新しい流れっていうのは、細分化しすぎた世界観のなかで、はるか昔に袂を別ったあっちの世界とこっちの世界の同一性を探すことかもしれない。


ちなみに、本書はまだ読み途中みたいなところもあるので、勝手に追記したりします。