はてなブックマークのバカな大衆と高尚なブロガー諸氏ではそもそも住む世界が違うのだと思うよ

今更URLを貼って引用する気にもならないが、はてなではあいも変わらずはてなブックマークは気持ち悪いよ派と気持ち悪くないよ派がネバーエンディング・ウンコナゲアーイを続けているようだ。

はてなブックマークは気持ち悪いと思う。それは以前書いたが間違いない。ブックマークの対象となる人から見れば、バカの集団がスクラムを組んで難癖をつけて攻撃してくるように、少なくとも見えないとは言い切れないわけだから、気持ち悪さがあることに何の疑いもない。もうちょっと言えば、http://b.hatena.ne.jp/○○(←○○は個人のID)で表される個々人のブックマークページは比較的気持ち悪くない*1一方で、http://b.hatena.ne.jp/entry/http://○○(←○○は記事ページのURL)で表される個別記事のブックマークページは突然気持ち悪くなるので、要はバカ共にその意図がなくとも、バカ共が一箇所に高密度で集まると途端に腐臭を発するということである。蟲と一緒だよな。基本的には、バカ共がたむろしてるように見えてしまうのは構造上の問題なのであるから、その根本的な原因ははてなブックマークのインターフェースや運営方法にあることも明らかである。

ここまで前回のまとめ。


さて、上記見解には変わりはないものの、いくつか思うところもあるので書いておく。

まず一点目は、はてなブックマークの価値について。気持ち悪さの根本的原因ははてなにあると述べたが、この気持ち悪さは実ははてなブックマーカーにとっての心地よさにもなっているので、はてなの運営は、ブックマーカーを集めるうえでは最適解になっていると感じる。

理由は単純で、多くの人は盛り上がってるところに参加したいと思い、人ごみに紛れてちょっとハメを外したいわけだ。あの場の空気*2を適当に読んで迎合しておけば、大衆にとってもっとも好ましい状態、思考停止状態が訪れる。カリスブックマカーの量産型を演じれば星が一杯ついていい気持ちだし、これはひどいタグで対象記事をこき下ろせば何かを言った気になれる。これらがバカ共に対して抜群の居心地を提供しているわけだ。日が当たらず、じめじめしたところにカビが繁殖するようなものだな。はてなという会社は、インターネッツにカビを繁殖させるプロフェッショナルだというわけだ。

なんか悪口のようになってしまったが、単に合理的な運営をしているWEBサービス事業者に文句をつけるのは、あまりにお門違いだと思う。別に社会的責任を特別に問われるほど立派な会社と言うわけでもなし。


二点目は、はてなブックマーカーが気持ち悪いのは既に自明としても、ブロガーとしてはそんなことにいちいち文句をつけるのはあまりにも無粋だということだ。

毎度、はてなブックマークは気持ちが悪いと誰かが言うと、決まって異を唱えてくる人がいる。彼らの言い分は、その程度の気持ちの悪さはすべてのコミュニケーションにつきものであってはてなブックマークだけを特別視する必要はないというようなもので、はてなブックマークだろうがブログだろうが気に入らなければ個別に反論するなり、運営に通報すればいいだけで、何も特別なことはないと。個別に切り取った時点でそれは単なる”コメント”である。みたいな。ポイントはこうした反論の内容ではなく、こうした反論をしてくる人物がどうのような人か、である。そう、ブックマーカーというよりはブロガーが多いのだ。

ブロガーが、自らのブックマーカーとしての振る舞いを観察したならば、そこに独立した意思を感じることは当たり前のことであるが、それは彼がブックマーカーではないからである。彼は、ブックマーカーを観察しているつもりになっているが、その実、自己を観察しているに過ぎないと言うわけだ。

であれば、気持ち悪いよ派と気持ち悪くないよ派とで話がかみ合わないのは、極めて自然なことだ。お互いに観察の対象が異なるからだ。気持ち悪いよ派が名もなきブックマーカー群を観察対象としている一方で、大抵の気持ち悪いないよ派は自らの振る舞いのなかに観察対象を求めている。気持ち悪くないよ派であっても、冷静になって客観的に名もなきブックマーカーを観察すれば、彼らが何も考えていないことはすぐわかるだろう。何も考えてないバカがその場の空気だけで、何を勘違いしたのか人のことをバカだなんだと言ってくるのだから、気持ち悪くないはずがないこともすぐにわかる。

思うに、ブロガーとは喩えるなら”芸能人”であり、ブックマーカーとは”視聴者”である。ブロガーが”労働者”なら、ブックマーカーは”消費者”である。ブロガーが”銀座”だとすると、ブックマーカーは”戸越銀座”である。ブロガーが”「消費も創作もして自給自足するハイパーな」オタク”なら、ブックマーカーは「逃避の場所としてオタクを選んだ」だけのただのバカなのだ。

【ブックマーカーとは、ブロガーが書く記事に知ったような顔でコメントするという行為を通じて、ブロガーの価値*3を消費する存在に他ならない。ブックマーカーは自ら何かを生み出すわけではなく、単に消費を通じて自らの「欲望」を誤魔化しているだけの存在に過ぎない。ブックマーカーは、その惨めな消費行動を通じて、ブロガーにページビューという名の「富」をもたらす、いわば搾取の対象である。これはまるで、資本主義社会における資本家と労働者の関係と同じだ。彼らは決して満たされることのない支配欲の代償モデルとして、消費欲をあてがわれているわけである。消費欲とは即ち奴隷根性のことだ。

そう考えれば、日夜せっせと消費行動にいそしむブックマーカーを論って、きもいだのなんだのとぼやく姿は、高尚なブロガーとしてはありえないものだ。逆に言えば、そんなことをするブロガーはブロガーとは呼べない。】*4いくら観客の態度が気に食わないと言っても、舞台上から「名を名乗れ。文句があるなら舞台に上がって来い。」などと声を荒げる芸人はいない。いや、ひとりいたか。ブロガーがブックマーカーに文句をつける態度は、キングコング西野並みにキモいし、バカバカしい行為だ。立派なブロガーになりたければ、大衆を観察し、その背後にある世相についてさらりとコメントを残すくらいの、気の利いた立ち回りをすべきなのである。

まとめ(追記)

どうにも本意が伝わらないような雰囲気がしたので、本文に多少追記しつつまとめると、

はてブキモいと言う人の気持ちはわかるけど、そんなこと言っても仕方ない(はてなの運営は合理的だ)し、なんだかとっても無粋(少なくともキングコング西野程度には)だよねという話

である。

ちなみに、

次回は、ブロガー及びブログ記事というのは所詮、いわゆるリアル社会における成功者の絞りカスであって、ただの鼻くそに過ぎないという話を書く予定。
オンラインのコミュニティは新しい社会か - よそ行きの妄想

*1:一部のキチガイを除く。

*2:上記で腐臭と表現したもの

*3:それが負の価値であろうとも。

*4:【】内追記。