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バスタオルをめぐる攻防

生活

これまたどうでもいい話だが、以前書きかけたものが下書きボックス*1に入っていたので、何故こんなことを書こうと思ったのかこそは忘れてしまったものの一応文章にはなっているようだったのでふいに公開してみる。

ご存知の方がいるかは知らないが、結婚して間もない夫婦が揉める最大最強の原因として、バスタオルをめぐる対立がある。

即ち、バスタオルは毎日新しいものを使いたいという人と、バスタオルを洗うのは何回かに1回でいいという人の対立である。これらの嗜好はそれまでの家庭環境の影響が強く反映され、かなり強いこだわりがあることもざらである。

それぞれの言い分は簡単で、毎日新しいものを使いたいという人のそれは、その方が気持ちがいいということである。誰しも一風呂浴びた後にフワフワした洗い立てのタオルに身を包まれれば気分がいい。むしろ、人によっては風呂に入ってすっきりするという経験の中に、洗い立てのバスタオルで身体を包むという経験が内包されている可能性、逆に言えば洗い立てのバスタオルで身を包まないことには風呂に入ったという気がしないという可能性もあろう。

他方、何回かに1回でいいという人の言い分は、バスタオルは洗濯するのにかさばるということである。洗濯機の容量もとるし、乾かすにも時間がかかる。部屋に干しておくと生乾きで臭くなる。だったらもう2-3回同じものを使おう、そんなに汚れるわけでもないし、となる。洗った後の体に付着した水分を、単にふき取るだけというのがバスタオルの役割なのであるから、そもそもそんなに汚れるわけでもないだろうという主張には、それなりに説得力があるように思う。


要するに、毎回新しいバスタオルを使えば確かに気分はよろしい一方で、相応にコストがかかるわけだ。

揉めるのは、家事をしない側が毎日「当然」に洗いたてのバスタオルを要求する場合である。毎回洗いたてフワフワのバスタオルを使うことは、必ずしも「当然」とまではいえない贅沢だと私などは思うが、育ってきた環境如何ではそれを「当然」と思う人はいるのである。特に、毎回新しいバスタオルを使う人で、「だって(洗わなきゃ)汚いじゃん」という主張の人などは、それが贅沢だなどということは考えもしない可能性が高い。そうした場合、そういう人は相手方に「当然」のコストとして毎回バスタオルを洗濯することを要求するが、往々にしてそれは家事をする側にとって「余計」なコスト(家事)にあたることになる。この溝は深い。


結婚とは、互いに日常生活をシェアし、家庭の運営を仕事として分担することに他ならない。

仕事の分担はフェアでなければ不平が出て当然だろう。まして、何十年もに渡って関係を持続させたいのであれば、どちらかが一方的に我慢し続けるような分担はなるべく避けるべきだ。バスタオルの清潔さやフワフワ感などのような細かいことに人一倍拘りがある人は、「余計」な家事を相手にやってもらうという意識を持ち、その「余計な」仕事の分担の仕方、依頼の仕方についてはよくよく検討した方がいい。


ちなみに私の生家では、そもそもバスタオルが存在せず、ハンドタオルしかなかった。むかしは確かに毎回新しいバスタオルを使っていたはずだが、あるとき、私が高校生くらいのときに、洗濯が面倒になったのか、母親が全部どこかにしまってしまった。いま、バスタオルがあるだけでありがたいと思えるのは母親のおかげである。

追記

トラバがきた。

おれは小さいころからお風呂に入ってからじゃないとベッドにあがっちゃダメ育てられてきて、今だにそのこだわりちょっと抜けない。実家は両親が和室で寝てるので、布団は寝る前にしかひかないから、必然的に風呂に入ったあとしか寝床にあがることがないんだよ。だからその感覚でおれも育てられたんだと思う。

一人暮らしが長くなった最近はこのシバリも少し弱くなって、自分と付き合ってる彼女は風呂前でも上がって可っていうルールになりました。おれの中で。友達でも、まぁ、ベッドの足もとの方なら許せるようになりました。でも顔の方に座ったりするとキレます。家で飲み会があるときとかは布団をしまってしまいます。潔癖っぽいけど、だってそーやって育てられたんだもの。

まにまにらいだー

あるあるあるあるw

私は、全然気にせずジーパンでもなんでもすぐそのままベッドに上がっちゃうタイプだから、何度か友達の家などで注意されたことがある。とはいえ、他に座るところもないので仕方がないではないかと主張したところ、綺麗にたたまれた見るからに清潔そうな着替えを手渡され、その徹底ぶりに感心した記憶がある。基本的に私は衛生的な感覚に疎いのだ。

こういう感覚は家庭の方針によっては結構深く刷り込まれているから、なかなか抜けない。かくして複数の「当然」が結婚後の新居に混在することとなり、とくに衛生面のそれは「汚い」という一種の嫌悪感に直結するからなかなか妥協しづらく、揉め事に発展するケースが多いという整理。

*1:なにかエントリーを書いて、「公開する」を選択せずに「下書き保存」を選択すると、下書きボックスのようなところに保存される。現状、書いた私でもわけがわからないような仕掛りエントリーが10件程度保存されている。