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日本の領土問題についてと残暑お見舞い

雑談

それにしても毎日クソ暑すぎてブログを書く筆も進まないが、最近、韓国が妙に対日姿勢を強めている件は、少し気になっている。

いや、本当に「妙に」という感じで、そこに特段の戦略性は感じられず、ただ徒に、若気の至りみたいな雰囲気で粛々とエスカレートしていっているのである。

みなさんご存知のことと思うが、五輪サッカーの3位決定戦となった日韓戦、日本に圧勝した韓国代表の選手は、「独島は我が国領土」とハングル語でかかれた(らしい)プラカードを掲げ、満面に笑みを浮かべながら試合後のスタジアムを周遊した。

領土問題。結構微妙な政治ネタである。

そんなものを掲げながらにしてあの爽やかな笑顔は、敵ながら天晴という気もしなくもないが、単にあの手の主張が韓国国内ではもはや常識のように繰り返されているということなのかもかもしれない。褒めるのは保留にしておこう。

韓国の李明博大統領も、まさに上記日韓戦と同じ日である、日本政府の反対を押し切り、勝手に竹島(独島)に初上陸を果たすと、今度は返す刀で日本の天皇陛下に向かって韓国に謝罪に来いと抜かす始末。しかもその場合は心からの謝罪を求めるという聞いてもいない注釈付きだ。就任当初は「日韓関係は未来志向で」などと言っていたことを思うと驚くべき豹変ぶり。縦横無尽である。

ただ、これまでの傾向からしても、韓国の大統領というのは、国内での求心力が低下すると、必ずと言っていいほど対日姿勢を激化させてくるものだったりはする。一番手っ取り早い人気取りということなのだろう。気持ちはわからないでもない。

だから、そういう意味では李明博大統領の件も、単にご多分に漏れずという話でしかなく、むしろある種の風物詩なのであって、私としても、もうそんな時期かと、とりあえず感慨にでも浸ろうかという構えであったところ、意表をついて今度は香港の活動家が尖閣諸島に突撃してきたとの報である。おや。

さらに、韓国の歌手だかタレントだかは、独島まで遠泳で行くという謎の企画の最中にパニック障害だそうだ。意味がわからない。

そう言えばその前は、親玉プーチン余裕の再選によって目出度く首相に格下げとなったメドベージェフも北方領土に降り立ち、言いたい放題言って帰って行ったそうだ。

被害はなくとも腹は立つ

いま、近隣諸国から次々と我が国領土に訪れる望まれざる客人たち。

当惑を隠せない日本。

この状況を漫然と眺めていて、ふとピンポンダッシュに悩む一般家庭みたいだなと思ったわけだ。

その心は、と言うと、要するに大した被害はない割に、無性に腹が立つということである。

ピンポンダッシュ。インターホンが鳴ったので玄関を出てみても誰もいない。まあ確かに面倒くさいといえば面倒くさいので、それが被害と言えばそうなのだけど、モノを盗られるわけでもなければ、壊されるわけでもない。つまり、大した被害はない。

それでも無性に腹が立つのは、ピンポンダッシュをする側が、それを楽しんでいそうだという想像によるところだろう。こちらに大した被害がなければ、あちらにも大した利益などないはずなのに、じゃあなぜあちらがそんなことをするかと言えば、こちらの反応を楽しんで、嘲っているに違いないのだ。もっと言えば、あちら側の仲間内では、実行犯を称えたりしているに違いない。こういう推測が平静を失わせる。

件の問題に関しても、冷静に考えれば、韓国の大統領が竹島に上陸したところで、我々に何か被害があるわけではない。もともと実効支配はあちらにあったりする。

しかし、だからこそ腹立たしいのである。意味もなく上陸。挑発以外の何者でもない。絶対バカにしてるだろという話なのだ。

あれはやはり、一種のピンポンダッシュに他ならない。

何か、問題がグッと身近になった感じがする。

ピンポンダッシュへの対処

しかしピンポンダッシュ。その解決は意外と難しい。ピンポンダッシュを嗤うものはピンポンダッシュに泣くのである。

まず、中途半端に怒るのは逆効果と言わざるを得ない。なぜなら、やつらはスリルを求めているのだから。

ピンポンダッシュをする側からすれば、「おやめなさい」と冷静に諭されるよりも「コラーッ!」と来られたほうが俄然テンションが上がるし、「ゥウォノレラアアアァァァ!!!」と来られればなおさらだ。手に竹刀でも持とうものなら完璧だろうか。そうして晴れて地域の名物オヤジの誉に授かった不運な中年は、生涯を不毛なイタチごっこに費やすこととなる。

おそらく、「怒鳴る」というのは、相手を撃退するというよりはむしろ、自分がスッキリしたいがための行動なのだ。要するに、相手はスリルを感じ、自分は怒鳴ってスッキリする。なんていうことのないWin-Winである。お互いがお互いの需要を満たしつつ、イザコザは半永久的に続く。

日韓で高まる緊張感とは裏腹に、両国首脳の支持率は目下上昇中らしい。つまり、そういうことなのだ。

それはそれでいいし、実際問題として国際政治の舞台では、数多の問題がそのようにして止揚されているのだろうけど、もし問題の解決を望むのであれば、やはりこれは悪手であると言わざるを得ない。

敵を追い払うのであれば、もっとこう、スリルどころではない明確なリスクを感じさせる必要があるのだ。

そういう意味では、ピンポンダッシュを犯人の学校にチクるというのは、「先生に怒られるかもしれない」というリスクを顕在化させるという意味で、割と有効な手段となり得るが、件の領土について言えば、ちょっかいを出して来ているのはあの国の大統領なのであり、要すれば、ピンポンダッシュの犯人は校長先生でしたみたいな話なので、応用は難しい。学校には頼れない。

学校もグルだったとなると、警察に相談しようかという案がよぎるが、警察は基本、民事不介入である。ちょっとやそっとのもめ事程度ではその正義を行使しないという問題がある。まるで、本件問題に関して静観の態度を崩さない米国のように。

よって、警察沙汰を望むのであれば、必然的にイタズラの更なるエスカレート、被害の拡大を待たねばならないということになる。しかしそれはそれで、本末転倒ではないのか。

放っておけばただのピンポンダッシュで済んだかもしれないのに、敢えて放火を煽ることもない。犯人は無事、警察権力に屈したとしても、自分の家が焼けてしまっては元も子もない。言うまでもないことである。

そう。結局ただのピンポンダッシュにリスクを感じさせるといっても、 もともと大した利益が見込まれる行為でもないわけだから、 本質的に大したリスクはないのだ。とするとつまり、何らかの働きかけによってやめさせるというのは、意外とハードルが高いということになってくる。

反対に、押してダメなら引いてみろとばかりに、いっそ受け入れてみるという案もあるだろうか。

しかし、軒を貸して母屋を取られるという諺もある。

最初はただのピンポンダッシュと思っていたらいつの間にか住み着いて、終いには権利書を奪われるということもあるかもしれない。あまりつけあがらせるのもやはり、考えものなのである。

最終手段

押してもダメ。引いてもダメ。いまや問題は迷宮入りの様相だが、最終手段はあると思っている。

引越しだ。

出来の悪い小学校や中学校の通学路、それも学校のすぐそばさえ避ければ、ピンポンダッシュの被害になど遭いようもない。やつらも別に、たまたまそこに家があったからイタズラしているだけで、我々個人に恨みがあるわけではない。さすれば、引越し先まで付き纏われる道理はない。

イタズラ程度のことで引越しまでするというのは、情けないと思うかもしれない。しかし、思い切りが大事だ。ちょっとした不満でも、積もり積もれば、いつかあなたの血管を破裂させるかもしれない。だったらさっさと引っ越してしまったほうが、被害は小さくて済むのではないか。

相手をギャフンと言わせてやりたい気持ちはわかる。イタズラには屈しない強い自分が大好きなのもわかる。しかし、健康のためにも、余計なストレスや悩みの種は可能な限り抱えるべきではない。

結局、この手のイタズラというのは、ある程度は、目を付けられた不運を呪うしかないのだ。根本的な解決を望むのであれば、多少の犠牲は厭わず、思い切った決断を下すことが必要になる。


そうだ。日本も、思い切って大西洋あたりに引っ越せばよいのだ。

そう思い立ち、マイホームを狙う主婦の眼差しで、改めてグーグルマップを眺めていたら、意外と良さそうな物件があった。

アイスランドである。

アイスランドと言えば、イギリスの北西に位置する島国で、これといって特徴のない漁業国だったが、先の金融危機で一躍有名になった。リーマン破綻前、極端なカネあまりから生じた過剰流動性は世界の隅々にまで行き渡り、各地で変調を起こしていたが、アイスランドはその最たる例となったのだ。

そのカネあまりを背景に、自分たちでも短期資金であれば結構調達できるということに気がついたアイスランド人は、とにかく借金をしまくると、なるべく高い金額で、あらゆるアセットを買い漁った。例えば、イギリスの銀行や、サッカーのクラブチームなど。

そうしたアセットを仲間内でグルグル廻しながら、資産規模を膨れ上がらせ、経済成長を偽装、さらなる資金を呼び込むと、ゲレンデを転げる雪玉のように肥大化していき、アイスランドの株価は3年でほとんど10倍になり、GDPも4倍くらいに急成長、ついぞIMFの人だかに「アレは国というか巨大なヘッジファンド」と言わしめるに至る。国内では、それまで漁師だった人が突如として銀行家に生まれ変わる事案が相次いでいたという。

このような突発的で実態と乖離した経済成長がどのような行く末を辿るのかというのは、日本の歩んで来た道を例に出すまでもないだろう。バブル崩壊。経済の破綻。そして後に残る莫大な借金である。一人あたり33万ドルという途方もない借金だけが残ったアイスランドでは、国外移住の希望者が殺到したらしい。


まあ、住民の方には失礼だが、この国だったら、多少カネを積めばなんとかなるんじゃないのかと思ったのである。

日本よりちょっと狭いものの、東京の都心部みたいなテンションで詰め込めんで行けば、きっと何とかなる。そうだ。グリーンランドの一部も貸してもらって、農地にしよう。

気候的には、暖流が通っているから、高緯度の割にはそこまで寒さは厳しくないらしいが、とは言え、さすがに日本より寒いのは寒そうだ。

ただそれも、最近の日本は、それこそまともにブログを書く気も失せるほどに暑すぎるので、かえってちょうどいいだろう。


ということで、少し話が逸れたが、厳しい残暑が続く中、読者の皆様におかれましては、くれぐれもご自愛ください。

参考

絶好調時のアイスランドの破天荒ぶりに関する記載が愉快な同著は、サブプライム危機の内情を綴った名作「世紀の空売り」の続編。ブーメランというのはつまり、アメリカを震源地とする金融危機が欧州に飛び火し、また戻ってくるのではないかという話だろうか。上述したアイスランドに関するくだりも、同著を参考にさせていただいた。ただまあ、ひとことで言うなら、前作の方が面白かった。