楽天崩落のヨカソ

http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20318327-2,00.htm

楽天の7-9月期の業績が、同社上場来初の赤字となりました。加えて、私は恥ずかしながら今日知ったのですが、楽天もやはりWEB2.0化ということで経営改革をうたっていらっしゃるようです。

私の感想としてはタイトルの通りですが、以下にもうちょっと詳しく。

まず、楽天の本業は楽天市場であるわけで、そこが崩れると楽天は厳しい状況になっていくと思っています。

今回の決算でもそうでしたが、楽天の金融事業は安定的な収益を計上できるほどの規模には育っていません。

また、ライブドアの事件以降、世間の目を気にしてかあんなにアグレッシブだったM&A戦略も一段落しています。


で、楽天市場についてですが、あそこに必要なのはWEB2.0ではありません。この舵取りは世の中の流行に流されたか、下がり続ける株価を意識して投資家受けばかりを考えた舵取りとしか思えません。

と、いうのは、楽天がWEB2.0を意識して、半端なリニュをすると楽天市場は価格コムになってしまいます。

APIの公開だのアフィリエイトだのと言っていますが、要は広くユーザーの評価を募って、それを購入に結びつけるわけでしょう。

ほら、価格コムじゃないですか。

でも、価格コムは、あたりまえですが今もあるわけで、現状楽天が価格コムに劣っているかというと、そうではない。
決してないのです。

その理由は、サービスと信用です。

価格コムで検索してでてきた安いけどわけのわからない店舗と、楽天のテナントだったら、私だったらちょっと高くても楽天のテナントで買います。

だって、届かなかったら嫌じゃないですか。安物買いの銭失い、みたいな昔からの教訓が我々に対して警笛を鳴らすわけです。

このサービスと信用の部分がまさに現状の楽天市場を支えているものだと思うのです。彼らの収益の大半はそうしたサービスの充実や信用の補完のためのコンサルティングによっているわけです。逆にいえば、これがなかったらただのホスティング会社ですし。

ここが彼らの強みであり、弱点でもある。

弱点でもあるという言い方の意味としては、そうは言っても彼らは自分自身が商品の配送などのユーザーと直に接する部分を手がけているわけではないので、非常に意識の高い自らが直接販売をするサービスには劣るのです。

amazonです。

私はそうなので、他の方も少なからずそうだと思うのですが、値段が一緒であれば、私は確実にamazonで買います。

いつも同じ決済方法で、いつも同じ確認メールが届き、同じ箱に入って届くので安心するわけです。


但し、もし同等のサービスを提供することが楽天にもできれば、amazonよりも商品数は圧倒的に多いですし、値段もたいがい安いので、非常に購入される率の高いサイトが出来ると私は思うので、楽天はそれを目指すことが必要だと私は思うわけです。


どうも、冒頭の記事などを読んでいても、ユーザーの購入動機を増やすということを重視しているような気がするのですが、違う。彼らの本質は小売なのですから、サービスの拡充によりユーザーによりよい経験をさせることを重視しなくてはなりません。

それを実現するためには、WEB2.0なんてゆうわけのわからない見せかけだけの単語は必要ありません。