日の丸を背負うリスク

星野監督「たたくのは時間止まってる人」 - 北京オリンピック 野球 : nikkansports.com
メダルなしと。いうことで、いや実に監督も選手も含めみなさん神妙な面持ちで反省していらっしゃるように見える。

私も日本人の端くれとしては多少残念ではあるが、韓国が優勝したとさえ聞いてなかったら特に悔しくもない。ということで大して興味もない私が漫然と。

ところで、日の丸を背負ってスポーツをやるというのはどういう感じなんだろう。

特に野球はプロリーグが(比較的)すごく発達していて、野球の選手からすれば、スポーツ選手としての評価も地位も金銭的な対価もそちらからもたらされるものの方がはるかに大きい。

それをわざわざ中国まで行って、ブーイングのなかで、短期間での成果を求められ、負けようものなら国賊扱い。これってペイするの?日の丸を背負うリスクである。


内柴選手は優勝後の会見で、「これが自分の仕事である」と言って(私の)感動を誘ったが、果たして野球選手たちの仕事はオリンピックで勝つことなのだろうか。本業はあくまでプロリーグなのであって、オリンピックというのはあくまで副業扱いなのではないだろうか。てゆうかそうじゃなきゃプロじゃないだろ。
彼らが野球で飯を食っていける理由は4年に一度のオリンピックで成果を残すからではなくて、日本のプロリーグで活躍するからなのだから。

今大会では中国がメダル獲得数においてぶっちぎりだったらしい。これは自国開催だから気合が入ったという理屈以外に説明がつくのだろうか。そしてその気合はあの国の過剰なまでの愛国教育の結果でもあるのだろう。あの国のことだ、開催国の対面を保つために選手に対して極端なインセンティブをつけたのかもしれない。


何れにせよ、オリンピックにおける日本の野球選手たちには、あまりに目立ったインセンティブが乏しいような気がする。国民の期待、という過度なプレッシャーだけだ。私がプロ野球選手だったら、単なる祭典にコミットできるかよプロなんだから・・・と思う気がする。

そんな状況に選手を追い込んでおきながら、成果だけ期待するというのは、なんかちょっと乞食根性のような気がするなあ。