メモ − 為替

米国の長期金利が上昇している。

長期金利の上昇圧力が強まっている。指標となる10年物国債の利回りは先週、年4%の大台に一時急接近した。ギリシャに端を発した南欧の財政問題でソブリンリスク(国家の信用リスク)に敏感になっているほか、人民元やグーグル問題を背景に、中国による米国債購入が鈍化しかねないと懸念されていることなども材料視されている。

:日本経済新聞

金利上昇を背景に為替市場ではドル高を予想する動きも見え始め、事実として、先週、ドルは対円で90円半ばから92円半ばまで約2円近い上昇をみせた。


このままドル高のトレンドが形成されるかどうかだが、個人的には悲観的。

まさに金利が上昇している一因でもある中国による米国債購入の停滞は、当然にドル安の影響を及ぼし得るものであることに加え、景気見通しも明るくないと考える。

FRBは、金融機関に対し住宅ローン担保証券を担保とした貸付を実行しており、金融機関において不良債権の最終処理は進んでいない。

また、現行の金利上昇が継続すれば、住宅ローン債権のデフォルト件数はさらに増加し、不良債権を増大させる。

日本の経験から明らかな通り、不良債権の最終処理を先送りにしている限りにおいては、本格的な景気回復は望まれない。

多額の政府支出の甲斐あって一時的に雇用者数やGDPは回復する見通しのようだが、これらが問題の本質的な解決を意味するものではないことは、日本における失われた10年を見れば論をまたない。


以上、ドルショーターのポジショントーク。