グーグル超え

http://www.nhk.or.jp/special/onair/070121.html
予告編みて相当気になってたのに、見逃した。寝てた。。。
どんな内容だったんだろ、、

と、思っていたら2ちゃんにいっぱいスレがたっていたのと、GIGAZINEにもまとめ記事が掲載されていたので、概ね補完できた気がします。
http://www.domo2.net/search/search.cgi?word=NHK%A5%B9%A5%DA%A5%B7%A5%E3%A5%EB&tnum=50&sort=res+desc
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20070122_google_change/

おそらく、グーグルはいまや世界最大のメディア兼広告代理店だ、みたいな話をADsenseだけで生活している人の話なんかを交えながら紹介しつつ、今後どうなるのかという予想を「世界中の情報を整理する」みたいな話を切り口に、便利さ半分恐ろしさ(グーグルが認識しない情報は情報ではない)半分に紹介した内容だったと予想します。


しかし、グーグルはほんとにでかい。
時価総額18兆円ですって。日本の上場企業と比べるとグーグルより大きいのはなんとトヨタだけ。NTTもドコモを足してなんとか並ぶくらい。簡易株式交換20%までとすると、三井物産とか簡易株交でいける。もはやなにがなんだかわかりませんが、なんとも恐ろしいですね。。


しかしながら、ただすごいすごいと感心していても、あまりにも非建設的なので、タイトルのとおりグーグルをいかにして超えるかというのを検討するのが、壮大ですが今回の内容です。
超えるという言葉の意味としては、基本的には似たような業種で、グーグルの時価総額を超えることをさします。


敵を知り己を知れば百戦危うからずということで、グーグルについての情報を調査。

  1. 現在の時価総額は18兆円くらい。http://finance.google.com/finance?q=Google
  2. トラフィックは世界3位。http://www.alexa.com/site/ds/top_sites?ts_mode=global&lang=none
  3. グーグルの四半期の営業利益は8億ドル超。http://www.blwisdom.com/itbz/01/
  4. 収益の大半はAdWordsAdSenseといった広告による。
  5. グーグルのトラフィックのうち8割近くは検索による。http://www.alexa.com/data/details/traffic_details?q=&url=http://www.google.com
  6. グーグルの企業ミッションは、「世界中の情報を整理し、だれでもが簡単にアクセスし利用しやすくする」

以下考察ですが、まずひとつめは時価総額の「異常な」高さ。
トラフィックは、世界3位とのことで、じゃあ1位2位はどこかというと、yahooとMSNです。利益も確認しましたが、MSNはマイクロソフトなのでよくわかりませんが、yahooは大体同じくらいです。30億ドルくらい。それではyahooの時下総額も同じくらいかというと、ところがどっこいです。4兆円程度です。グーグルに4倍以上の差をつけられているわけです。

これは何の違いかというと、市場の期待です。つまりグーグルは近いうちにyahooの4倍以上の収益力を持つ会社になるという期待がグーグルの時価総額を高いものにしています。事実グーグルはGmailや、GoogleEARTHといった非常に目新しいサービスをいくつもローンチさせています。現状こういったサービスが大きく収益に貢献しているかというとそういうわけではなさそうですが、こういった新しいイノベーションが次から次に出てくる会社に市場は期待してしまうというわけです。サービスのローンチだけではなく、あの革新的な企業風土やオフィス風景を見ていると、確かに期待せざるを得ない気持ちはよくわかります。そういう意味で、グーグルは非常にうまい見せ方をしていると思います。

ただし、ここまでの期待感が未来永劫持続するものかというとそういうわけにはいかないものです。希望的観測といわれればそれまでですが、ここまでの期待にこたえ続けられる会社というのはそうあるわけがありません。新しいサービスの収益化が期待できない、又は新しいサービスに対する取り組みが鈍化している、などという認識がなされた時点で株価というものは適正な水準に落ち着くはずです。

そもそも、現在のグーグルに対する期待感は、技術に対する評価もさることながら、よくわからないビジネスモデルに立脚していると推測しています。グーグルはおもしろいサービスをいろいろ提供しているが、何で儲かっているのかよくわからん→しかし実際に30億ドル超の収益をあげている→すごい会社だ。みたいな。もしくは最後のところが、現在の収益はほぼ検索サービスに付随する広告収入だ→ほかのサービスも同様の収益をあげることができればそれはすごい。としてもいいかもしれません。

であれば、グーグルの新サービス郡の収益化は困難で、収益は基本的には広告の代理店と一緒ということになれば、広告代理店としての期待感に落ち着くはずで、それこそ、現在のyahooと同程度の水準になることは俄然ありえる話だと思われます。
グーグル超えを考えるにあたって、18兆円ではちょっと絶望的ですが、4兆円くらいに下がってくれば少しは考えやすくなるというものです。

加えて、グーグルへの期待感が適正化し、かつ新会社(グーグル超えを目標とする会社)が現在のグーグルのような期待感を集めることに成功すれば、グーグルの1/4の規模でグーグル超えを果たすことが可能になるわけです。ちなみにこれは、新会社が市場の期待を集めることにより、グーグルへの期待感を適正化させると考えることもできます。おおげさに言えば、現状のグーグルはインターネットに対するすべての期待を一身に背負っているような面がありますので、いやいやそんなことはないよ、というメッセージを打ち出したいということです。


と、論点の整理ができてきたところで、次のポイントはずばりグーグルを超える期待感を生み出すにはどうすればよいかということです。これが難しいんですが。。
まずは実際にそれだけの期待感を生み出しているグーグルのコンセプトは何か、ということですが、「世界中の情報を整理し、だれでもが簡単にアクセスし利用しやすくする」ということのようです。
まず、マーケットが広い。世界中の情報ですから。すごい量です。ほとんど無限です。市場の期待を集めるに際しては、対象とする市場が広大であることは必須でしょう。
それから、わかりやすい。世界中の情報が整理されていたら便利だろうなあ、という感想に直結します。
さらにそれを(人手ではなく)技術で実践しようとしている。ここにもなにか夢と希望のようなものを感じます。少しそれっぽくいえば、高付加価値・高利益率が連想されます。


新しく考えるといっても、いいところは真似します。上の例に倣えば「世界中の」というところと、「技術で実践する」というところは、固定してもよさそうです。
「情報」のところに何をもってくるかでしょう。情報っていうのは、非常に貴重なもので、内容によっては見る人に収益をもたらしたりと、あらゆる可能性の根源にあるといっても過言ではありません。さらに、インターネットのもつ特徴である即時性・広域性・記録性などに非常にマッチしているわけです。
「情報」以外で、人類にとって非常に有用なものであり、インターネットとも相性がいいものとなると、私はひとつしか思い浮かびません。
「コミュニケーション」です。
「コミュニケーション」こそはすべての行動の原点にあるといっても過言ではないでしょう。加えて、上であげたインターネットの特徴にひとつ足すとしたら双方向性だと思うのですが、双方向性こそは言わずもがな「コミュニケーション」の大前提であり、相性抜群であります。即時性もしかりです。
さらに、2ちゃんねるでわかったのですが、コミュニケーションにおいて記録性が付加されると、変な例えですが連歌のようなエンターテイメント性が生じたりもします。(参考:http://www.sbbit.jp/article/2938/


ということで、新会社の企業コンセプトは「世界中のコミュニケーションを促進する」でどうでしょう。


以降、コンセプトに基づき具体的なサービス・ビジネスモデルについての検討を行ってみたいわけですが、長くなって疲れてきたので1週間以内を目処に次回につづきます。



つづく