googleストリートビューのまとめとこの先どうなるか予想

ここのまとめなんかを見ていると、このサービスを気持ち悪いと思う人は、間違いなく一定数はいるようで。
ただ、全然平気だよという人もいないわけでは決してないと。
残りのホッテントリたちは、主観の話はおいといて「気持ち悪さ」の分析とか、いわゆる中立のような感じ。

1.現状のまとめ
この段階では、どうも個人的には「気持ち悪さ」の説明のほうがロジカルで、説得力があるように思える。
というか「気持ち悪くなさ」を訴える人っていうのはあんまりいなくて、
「ストリートビュー」騒動をめぐる誤解 - 池田信夫 blog(旧館)
みたいに、便利さとのオフセットでしょ?という理屈が多いような。


一番説得力のある「気持ち悪さ」は、
安心社会から信頼社会への移行をグーグルが強制している - アンカテ
404 Blog Not Found:信頼化社会において安心を得る最も手軽な方法
あたりに書いてあるような「安心社会」のゆらぎというやつ。
要は、日本の路地裏なんかは、公的空間と私的空間がすごく近いから「ご近所コミュニティ」をつくって、住人でもない人が入ってきたのを見かけたときは、まずは怪訝な視線を送って、きょろきょろ人の家の内側を覗きはじめたら声をかけるっていう自衛をしてたわけでしょ。
一方マンションなんかは、物理的に入り口でオートロックだから無問題なわけで、この点だけ見ると、要はマンションっていうのは、「路地裏」を「内側」に引っ張り込む仕組みということのよう。


で、googleがこのたびしでかしたことは、要は
ストリートビューの問題はGoogleの問題ではない|Weep for me - ボクノタメニ泣イテクレ > 雑記
にあるとおり、路地裏に入り込んできょろきょろするためのコストを下げる意味合いがあって、つまり、上に書いた「ご近所コミュニティ」による自衛がはたらきづらくなっちゃうんだよね。


また、googleさんにパノプティコン埋め込まれちゃいました的な、拒否感もあるみたいで、個人的にはあんまりよくわからないんだけど*1、まあそういう人もいるんだろ。でも上で書いた路地裏の人たちほどの切実さは感じなかいな。


2.予想
ネガティブな感情の方が声としては大きくなることが普通だから、どちらかというとしばらくは「気持ち悪い」という主張が数としては増え続けるのかなと予想してみる。


ただ、結局最終的にどちらに軍配が上がるかっていうのは、「気持ち悪さ」の度合いや、ロジックの説得力や、話の流れなんかとは全然別の次元の問題なわけで。
正義っていうのは常に勝者が決めるんだよね。で、誰が勝つかっていうと力が強いやつが勝つ。


現代社会で力といったら、まず金。あとは人数。

googleはたくさんお金を持っていて、かつファンというか信者というかも多いということで、かなりの力持ちでいらっしゃるわけで、著作権団体とかなんだとか結構いろんな伝統的価値観にけんか売っていて、じゃあ日本ではどのくらい「気持ち悪いと思う人」が集まったらgoogleに対抗できるのかっていうのは見てみたい気もする。

でも、googleに対抗しようと思うと、その個人個人も結構労力が必要なわけで*2。生半可な気持ちだと、私みたいにブログにちょっと思ったことを書くくらいで終わってしまうから、やっぱりちゃんと反対しようと思うと、それなりに切実な人が集まらなきゃいけない。
そうするとやっぱり路地裏生活者なんかが切実度合いではメインなんだろうけど、ただ路地裏なんて都心にしかないし、最近はマンションも増えてるし、路地裏の一軒家でもコミュニティに頼らずセコムに頼る人も増えてるし、そもそもそういう人たちはgoogleにけんか売られていること自体知らないし、ということで相当厳しそうな。

マスコミがあんまりとりあげないのも、路地裏生活者をあんまりマスだと捉えてないからだったりして。


とりあえず創価学会くらい絡んできたら面白いけど。

*1:万が一googleって書いてあって天井に長いカメラが付いてる車が近づいてきたら顔を伏せればいいんじゃないの?

*2:具体的なな反対活動はあんまり論点じゃないんだけど、まあ署名活動とか、デモとか、google不買運動とか、訴訟とかかな。