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ビジネスの世界では結果がすべてという幻想

ビジネスの世界では結果がすべてというような意見をしばしばみかけるが、そんなこともないと思う。


普通に考えて、一番評価されるのは、将来にわたって良い結果を出し続けそうな人だろう。

経営者や管理職の立場から考えれば当然だと思うが、評価や報酬とは結果に対するレスポンスというよりは将来の仕事に対するインセンティブ設定の意味合いが濃いものであるから、成功した人よりも成功しそうな人のほうに高い評価や報酬を与えることに意味があることになる。


であるから評価に際しては、何らかの望ましい結果と、その結果を出した人物に帰結するような何らかの原因が評価者から見たときにキチンと対応していることが、もっとも望ましい。原因とはつまり、努力である。

確かな結果を導いた見紛うことなき努力があり、それを持ってすれば、次の成功も容易いと評価者に思わせることが肝心である。

逆に努力なき成功はまぐれ扱いをされ、成功の再現可能性がないとの判断から、割と無視される。

何だかんだ言ったところで結局は、全然頑張らずに結果だけ出した人よりも、結果は出なかったけど精一杯頑張った人が評価されたりすることはよくあることだ。もしくは、頑張っている(ように見える)にもかかわらず結果が出ないような人には、良い仕事が割り振られて辻褄が合わせられることも多い。

これは、来年または再来年に成功するのは、頑張った方の人であるかのように思われるが故である。


もっと言えば、成功の法則に一般解はないから、ほとんどの場合、評価とはパチンコの必勝法と一緒で単なるオカルトである。評価者の、自分はこうして成功したという法則(オカルト)に当て嵌まる人が、成功しそうな人として高く評価されるのだと思う。

世の大半を占める凡庸なサラリーマンの日々の営みとは、先駆者の成功の法則を猿真似することで上役に努力をアピールし、会社組織の生み出す価値のおこぼれに与ることに他ならない。「ビジネスでは結果がすべて」というのは、そんな凡庸なサラリーマンの慰みだろう。

成功の法則92ヶ条

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成功の法則―松下幸之助はなぜ成功したのか (PHP文庫)

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中村天風・安岡正篤に学ぶ 成功の法則

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