バカなっ95円だとっ!?

ドル円は今朝のオープンから一本調子で下落を続け、さきほど1ドル=95.78円の安値を記録。
今日午前中だけで3円の円高。ドル円おまえ・・気は確かか、という様相。


3月末まではきっとこのなにかまるで暴力が支配するような相場は続くだろうと予想する。本邦輸出企業による実需の円買い需要があることも去ることながら、米国の金融機関の業績への影響を見極めたい動きがあり、ちょっとした上がりも容認されない雰囲気がありありである。しかし今日つけた95.7は個人的な感覚としてかなり達成感のある数字でもあると思うので、3月末までは乱高下を繰り広げるものの、糞相場もひとまずは一服するのではないか。


ただ4月以降も結構厳しい状況が待っている。昨日榊原さんがサンデーモーニングかなんかでちらっと言っていたが、まだ円安であるとも考えられるわけである。為替レート決定の代表的なマクロ要因である購買力平価説に則ると、日本は長期のデフレであったわけだから、通貨も高くなって当然であるのに、無理な介入で110円辺りをキープしていたことからくるゆり戻しである。ほっとけばたぶん100円前後に収束するのではないかというのは私の予想だが、100円を中心にぶれるとなると、まずは70円くらいがターゲットになるだろう。その後120円くらいまで一旦戻し、徐々に収束していくのかもしれない。


とはいっても、前提条件はある。一気にそこまでのドルの下落と自国の通貨高を容認できない人は世の中結構いるはずである。ただ、いまはまだブッシュが介入はポリシーに反するとか言ってるから動かないだけで、そうは言っても利があると感じたら即座に手のひらを返す人種である。米国の姿勢転換が次の大きなトレンド転換のひとつの前提条件であることは間違いなかろう。


しかしながら、それだけではまだ足りないであろう。きっと。お金が。インフレの抑制を考えると、アメリカにはもうばら撒けるだけの資金がないだろう。当然日本の個人資産があてにされるものと思われるが、きっとそれでもまだ足りない。ここで第二の前提条件となるわけだが、中東や中国などの資源国や新興国の動向。この辺も一体となってドル安是正の動きが出るならば、たぶん上に書いたような常識的な適正レートを目指し、反発というかトレンドの転換が確認されるだろう。


これらがなかったら、もうどうなるのかようわからん。それこそ基軸通貨としてのドルがほんとうに崩壊するのかもしれない。そうなったら、それこそ暴力が支配する世界みたいなのがくるかもしれないしこないかもしれない。米国はハイパーインフレに陥ってデフォルトするかもしれない。みんなようわからんから不安で下がってるわけだしね。
まあそういうことだ。