PEファンドの巨大化について

最近、某超巨大ファンドの日本代表の方のお話を拝聴する機会がございまして、興味深い内容だったのでメモ的に。


昨今所謂PEファンドの旗揚げ、巨大化が目覚しいわけですが、少しそういった方面をかじったことのある私程度の若輩者を中心に、「おいおい、そんなたくさん買ってEXITはどうすんのよ」的な勝手な危惧を抱かれていたというのがそもそもの話の前提であります。


で、氏曰く、ですが、ファンドも大きくなるとEXITを考える必要性はなくなると。これはサプライズです。
なんでそういう発想にいきつくかというと、投資先のバリューアップがある程度客観的に証明できる場合、というのがひとつの前提にはなりますが、要はその場合、新しい投資家からの新規或いは追加的なファンドに対する出資というのはあるわけで、それゆえファンドには常にある程度のキャッシュフローがあるわけで、例えば現金化を所望する投資家に対してはそのキャッシュフローによって配当が可能であると。
まあそういうことのようです。


当たり前といえば当たり前ですが、ファンドがEXITを意識しなくてもよい、という事実はなかなか常識を覆すパワーがあります。


昨今のゴーイングプライベートな流れについては、所謂一般市場の参加者が無尽蔵に増えすぎて、個人投資家などの場当たり的な取引が過ぎたボラティリティを生んでいたり、無知な個人投資家に目線を合わせた変なところに厳しい開示基準ができてきていたり、これらは企業の利益に反していると。これに対するひとつのソリューションがPEファンドによる非上場化なわけであって、この流れは当面継続するだろう、と。


なるほどですね、と。
そうすると、ファンドは段々取引所っぽいイメージになるなあというのが感想です。