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キャバクラの価値

一般論ですけども、キャバクラへ通う男性って何が目的なんだと思.. - 人力検索はてな」より。

キャバクラの価値とはなにかという問いに対して、下のように考える人は多いように思う。全然多くなかったら申し訳ない。

ですが質問の「キャバクラへ通う」の場合、お目当ての女の子に会いに行くのが目的のはずです。
恋人や結婚の有無を問わず、お目当ての女の子に会いに行くのは「口説くこと」が第一の目的です。
口説いて付き合うか、一夜の出来事で満足かは人それぞれですが、性的なあれこれを期待していくに決まっています。

たぶんそういう人もいなくはないというか、それなりにいるとは思うが、本質的には違うと思ってる。キャバクラが「出会い」の提供に主眼を置いたとしても、出会い系サイトやmixiなどの低コストな「出会い」を提供するサービスに原理的に劣る。一晩何十万という高額な対価を払うような話ではない。


私が思うに一般的なキャバクラの価値とはむしろ、「口説いても付き合ったりしなくてもいいこと」にある。

イケメンやベンチャー経営者や外資証券マソあたりを適当に想像して欲しいが、そういう人は基本モテるから、女性を本気で口説こうものなら案外落とせてしまったりする(のだろう知らないけど)。ところが、そもそも彼らの目的は単に口説くという行為を通じて自らの雄としての魅力だったり狩猟の腕前だったりを実感することであり、必ずしも末永いお付き合いを求めて口説いているというわけではない。要するに口説くこと自体が目的である場合がしばしばである。勢いのある経営者や優秀なセールスなんかにはそういう人が比較的多い。

むしろ、女性のほうからあれこれと要求されるような関係になるやいなや、関係を断ち切りたくなるということのほうが多いように聞く。ところが関係を断ち切るためには時間もかかるし、心労も多い。男女関係のこじれが思いもよらぬ事件に発展することも少なくない世の中だ。つまり、「女性を口説く」というスリリングな体験には、往々にして「その後のケア」という煩わしいコストが付きまとうわけである。特に既婚者にとっては「その後のケア」はときに人生を左右するほどのリスクを含んでいたりもする。

これに対してキャバ嬢とは要するに口説かれることのプロフェッショナルであり、ちょっとやそっと客に口説かれたところで、ほぼ完全に受け流すスキルを教育と経験によって体得している女性のことである。それも完全なシャットアウトではなくて、微妙に思わせぶりなことを言いつつも最後のところではしっかりとガードするという凡そ商売でなければ無用なスキルを身に着けているわけだ。しかも、万が一「口説いた後」に発展するようなことがあっても、プロフェッショナルとしてのプライドを持つ彼女らはことを荒立てるようなことはしない傾向がある。

要するにキャバクラのひとつの価値とは、そうしたスキル・耐性を備えた女性を揃えることで、上述したような煩わしいコストからモテ男性諸氏を解放し、思う存分ガールハントの気分を満喫させることにある。限りなくリスクを限定しつつホンモノに近い環境を整備するという意味では、遊園地の体験型アトラクションやサファリパークなどのサービスと酷似している。


他方、「口説いた後」に目的意識を持つような合理的な人は、いわゆるキャバクラ嬢を揃える店よりも素人の多い店を好む傾向がある。あの六本木とか赤坂とかにある大学生ばっかりの店のことだ。そうした店にあっては、女の子はあまり教育されておらず、店の値段も安い。特に教育されていないので気が乗らないときは普通に愛想が悪かったりまったく話が弾まなかったりという欠点があるが、口説くとホントに落ちたりするリアルな感覚はアマチュアならではである。

こうした店が提供している価値は、「常にそこにあり」、「多くの女性を揃えていること」である。ここで対比され得るのは、普通の素人開催の合コンである。みんなでワイワイ盛り上がったり新しい異性と出会ったりするのは楽しいが、幹事をした経験のある人であれば誰しもがご存知の通り、参加意向のある面子を集め、それらの日程を調整し、場所を決め、どうのこうのというのは非常に大きな手間だ。そうした諸々の手間をまとめてアウトソースする方法が、キャバクラの利用に他ならない。特に相手が気に入らなかったら交代してもらえるというのは、失敗合コンで辛酸をなめた経験がある男性には非常に魅力的なシステムではないだろうか。


ちなみに、そういう安くて素人の多いキャバクラに赴き、敢えて誰かを指名するということをせずに、時間内になるべく多くの女性と接し、品定めを行いながらなるべく多くの電話番号を聞き出し、「後」*1に繋げていくという極めて合理的と思える戦略をとる人物をリアルに何人か知っているが、そういう人は上述した煩わしい「その後のケア」に労力をかけることを厭わないタイプ*2であることが多く、であるからこそ、プロフェッショナルなキャバ嬢が集うような店にはあまり価値を見出さない傾向が強い。

逆に面倒なことを嫌うタイプやリスクをなるべく回避するタイプの人は、(カネがあれば)普通のキャバクラに行く。

*1:別にエロいことばかりではなく、仕事上の接待のときに場を盛り上げるために呼んだりするらしい。「仕入れ」である。

*2:いわゆるまめなタイプ

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